新年にあたって

 

新年明けましておめでとうございます。

 

今年は干支の戌年ですね。戌は、農作物を収穫した後に再び成長に向かう、『再生』を意味するそうです。そのため再スタートの年ともいわれます。

 

医療法人医心会みえ記念病院は、平成元年に開設した三重診療所を前身として、平成10年の病院開院から今年で満20年となります。開院当時よりニコニコ生活村のセンターとして、地域の皆様にとってなくてはならない病院を目指して、医療を行ってまいりました。

 

一方で、これまで共に歩んできた医療法人ニコニコ診療所に対して、経営方針や考え方の違いが次第に鮮明となり、苦渋の選択でございましたが、協力支援体制を一昨年の12月に終了することになりました。当院にはその後も優秀な人材が集まり、職員それぞれの努力によって、昨年は過去最高の事業高を計上しています。

 

しかしながら、昨今厳しさを増す医療環境や地域人口などの変化により、当院のような40床規模の病院が単独で経営を行うことは、老朽化しつつある建物や設備管理を含めて中長期的な観点から困難を増すことが予想されました。日頃から『最後までみえ記念病院のドクターや看護師さんにみてもらいたい』と仰って下さっている患者さんやご家族をはじめ、当院職員の将来に亘る安定した生活を守るために、今年の4月から社会医療法人帰巖会と合流することを決意いたしました。社会医療法人とは、国から公益性を高く評価されて免税措置を受けている医療法人です。急性期医療から介護まで幅広い事業を展開されている帰巖会に、「一人は万人のために、万人は一人のために」という自他共栄の理念を持って地域に寄り添ってきた当院が合流することは、お互いに『鬼に金棒』となる相乗効果が生じると考えています。幸いに帰巖会の経営陣は、当院のこれまでの取り組みを高く評価され、職員すべての雇用を前提としての経営統合に快く応じて下さいました。

 

戌年の今年4月より、当院は『社会医療法人帰巖会 みえ記念病院』として再スタートします。帰巖会の一員となることによって、今まで以上に、より地域に貢献することができると思います。

 

 

皆様の忌憚のないご意見を拝聴しながら、本年も頑張っていきます。

 

 

     平成30年1月1日

 

      医療法人医心会みえ記念病院理事長・院長 島袋 隆