関節リウマチと膠原病(その1)

4月14日(金)に撮影した、当院側の三重川の風景です。ソメイヨシノの桜の花が満開から桜吹雪が散る時期になった一方で、手前の八重桜の花が咲き始めていました。
4月14日(金)に撮影した、当院側の三重川の風景です。ソメイヨシノの桜の花が満開から桜吹雪が散る時期になった一方で、手前の八重桜の花が咲き始めていました。

 

はまさきです。4月からみえ記念病院の診療スタッフに加わらせて頂きました。

これからリウマチや内科一般に関すること、自分の考えていることなどをブログに書いていきます。

 

僕はこれまで膠原病内科というところで働いてたので、リウマチの患者さんから「私はリウマチの治療をしていますが、膠原病じゃぁないんでしょうか?」と聞かれることがありました。そもそも膠原病とはいったいどんな病気で、関節リウマチとどういう関わりがあるのでしょうか。結論からいうと、膠原病とは全身性の自己免疫疾患で、関節リウマチはその膠原病全体の疾患の中の1つと考えられます。

 

自分の身体の中に異物が入ってくると、それを排除しようとする働きが身体には備わっています。疫を免れる(まぬがれる)ために備わったこのシステムのことを「免疫」と呼んでいます。免疫反応が正常に行われることで、身体は異物の存在・侵入をそのままにせず、異物は免疫システムによって身体から排除され、身体全体の平和が保たれます。風邪をひいたときに熱が出たり、指先にトゲが刺さって赤く腫れた経験ありますよね。あんなかんじです。外からの異物に対して身体を守るために免疫が働くので、本来であれば 自分の身体を構成する成分は異物と認識しないように作られています。これを自己寛容とか免疫寛容といいます。

 

しかし、なんらかのきっかけで免疫担当システムが自分の身体の成分の一部を「異物だ!」と誤認識してしまうと、なんとかその組織を排除しようと攻撃を仕掛けてきます。関節内でこの争いが生じることによって、関節「炎」が生じるわけです。なにがきっかけとなるのかとか、どうして同じ刺激が加わってもリウマチになる人とならない人がいるのかといった原因はまだはっきりと解明されていません。

ではまた次回。

 

                         (文:浜崎)