続 大分のタイムカメラ 戦前の府内城① 西側の堀と蓮の風景

府内城の西南隅櫓と堀を挟んだ、武家屋敷が並ぶ風景。2枚でセットになっています(著者所収)
府内城の西南隅櫓と堀を挟んだ、武家屋敷が並ぶ風景。2枚でセットになっています(著者所収)


 

こんにちは。

 

今回は、大分のシンボル、府内城の西側の堀と蓮の風景を紹介します。この方角から見た古写真は本などであまり見たことがなく、珍しいかもしれません。府内城の堀を挟んだ西側というと、現在は大分市役所やその北側にあるアートプラザ(旧 大分県立図書館)がある場所ですが、写真では武家屋敷が広がっています。当時は高い建物があまりなかったので、右側の写真に写っている西南隅櫓が、府内城下町の南側遠くからよく見えていたようです。また、堀には栽培されていた蓮が密集して見えますが、蓮の花が咲く7月から8月はとても綺麗で、蓮の実が9月から10月に収穫されていたそうです。

 

上記の写真では、現在ある西側から城に入る通路ができていないことから、大正10年(1921)に城内に洋風の大分県庁が建てられる前に撮影されたものだと思います。当時は大分県女子師範学校や附属小学校、大分県立第一高等女学校の生徒の通学路であり、お堀端を通って元気に通学する生徒たちが多かったようです。(次回に続きます(^^)/   

 

                                                            (文:森本)